「月刊ととろ」第134号 web版

ttr134_14_10

 桃の節句と言えば、雛壇を飾って女の子の幸せと健やかな成長を祈る儀式です。当院でも2月上旬からの一か月間、重症児者病棟には雛壇を飾っております。また、正面玄関にもつるし雛を飾って来院する方々にも楽しんでいただきました。
 全国的にもつる雛を飾る地域は少ないですが、つるし雛が始まったのは江戸時代と言われています。その頃、特別裕福ではない一般の家では、雛人形はとても高価なもので、なかなか手に入らないものでした。そこで、お母さんやおばあちゃん、叔母さんから近所の人たちまで、みんなで少しずつ小さな人形をつくり、持ち寄って「つるし雛」が作られ始められました。中でも「全国三大吊るし飾り」と言い、静岡県「雛のつるし飾り」、福岡県「さげもん」、山形県「傘福」この3つの地域が、歴史的な背景や由来・文献等の残るゆかりの地となっております。
 つるし雛は、ちりめんなど布を使ってお人形を作るのが主流ですが、私たちは看護スタッフにも協力してもらいながら患者さんと一緒に折り紙を使い、風でからまないように竹ひごを使ってつるし雛を作っています。1つ1つ想いを込めて作ったものを集めて、1つの大きな形にすることは、とっても素敵なことだと思いませんか。

保育士 山本 真美

ttr134_14_18

 

-1-

「いわき市立総合磐城共立病院との協力関係構築」について

ttr134_23_11 ご存知のごとく、いわき市立総合磐城共立病院は、いわき市はもとより相双地区、北茨城地区の第三次救急医療を担う基幹病院です。その役割は東日本大震災及び福島第一原発爆発事故によるいわき市への大量の避難民流入の現状にあって、ますます重要性を増していると言えます。
 しかしその大事な基幹病院である同病院には神経内科常勤医は久しく欠員のままで、神経内科的疾患の診療は2週間に一度東北大学からの派遣医に頼っている状態で、とても迅速な診断・治療は出来ない状態にあります。もとより神経内科医が不在だからと言って神経内科的疾患罹患患者が減少するわけもなく、神経内科非専門医である救命救急医、一般内科医、研修医が確信も持てぬまま診断、治療にあたっており、その医師たちの不安、懊悩も大きいものがあります。 事実、多くの神経内科的疾患患者が正しい診断もされず適切な治療の機会を逸している事態も稀ではありません。このような磐城共立病院の現状を見るにつけ、神経内科専門医が4人も在籍し、いわき市内でも最も神経内科専門性の高い当院では、これまでも出来うるだけの協力はいたして参りましたが、更に協力体制の強化を目指し磐城共立病院の窮状を少しでも緩和させ、患者に適切な医療の機会を提供したいと考え、磐城共立病院と協議を重ねてまいりました。その結果、平日であれば連絡をもらえれば、可能な限り急性期患者(磐城共立病院搬送後1週間以内)は当院神経内科医が実際に診察に赴き、本当に神経内科的疾患であるか否か、すぐに神経内科専門医療機関である当院に転院させ専門的治療を開始する必要があるかどうかを判断し、急性期でなくとも実際に患者を診察し当院転院の必要性の有無を決定する事といたしました。
 以降本年1月から多くの患者に関する相談を受け磐城共立病院に診察に行っております。その結果ウィルス性脳炎、筋委縮性側索硬化症による呼吸不全、パーキンソン病の急性増悪など種々の神経内科的患者が磐城共立病院から当院に転院してきて、病床確保に苦心するほどになりました。更にこれも磐城共立病院からの強い要請により、研修医が診断に苦慮した患者カンファランスにコメンテーターとして参加し、研修医に対する指導も行う事となり、2月23日に第1回のカンファランスが開催され、院長と私が出席し、研修医のみならず上級指導医など多くの医師の参加と活発な討論が行われ、1時間の予定が2時間近くになってしまいました。そのカンファランスは数カ月に1回開催予定となります。それに加えて、もし磐城共立病院研修医の中で、神経内科履修を希望する人には当院で1~1.5カ月間神経学的所見の取り方、画像診断の診方、神経生理学的検査法の実践と解釈について学んでいただくこととし磐城共立病院と契約を交わしております。
 今後当院といわき市立総合磐城共立病院の提携は増々拡大するものと思われますが、双方にとり最適のやり方を現在模索中であります。それと同時に、いわき病院の新天地移転に向け、療養所体質を脱却し、国民のニーズに対応できるような体制を構築したいと念じております。いわき病院の職員の意識改革と、何よりもいわき市及び周辺地域の住民の方々、医療機関の人々に、何かしらの神経疾患が疑われる場合の頼られる存在となるよう努力する決意であります。

副院長 尾田 宣仁

 

インフルエンザもノロウィルスも「鬼は外! 福は内!」

ttr134_23_19  重症児者病棟で豆まき会を行いました。 お馴染みの赤鬼や青鬼、そして今年も全国で大暴れしているインフルエンザ菌とノロウィルス菌が病棟にやる気満々で参上。迎え撃つは年男年女を中心とした美男美女軍団。壮絶な戦いが繰り広げられた末、4匹の極悪非道の嫌われ者はボコボコになり、すたこら退散しました。その後、2人の福娘が豊かさをもたらす踊りを舞ながら訪れました。
 これで病棟は安心、きっとみんなが安らぐ生活を送ることができるでしょう。 しかし、病棟を追い出された鬼達とインフルエンザ菌やノロウィルス菌はどこに消えたのでしょ う 。
 まだ 、病院のどこかに隠れ、密か にチャンスを伺っているかも知れません。皆さん、くれぐれも油断は禁物です。

療育指導室長 高橋 忠明

-2-

ttr134_23_03

ttr134_23_07

↑クリックで拡大

 この『楽しい食事お届けします』シリーズもいよいよ、最終回になります。
 このシリーズを通して、私たち栄養管理室の取り組みについて、わかっていただけましたでしょうか?
 入院中の患者さんにとって、『毎日の食事が楽しみだ』と言って頂けるよう、季節感や行事のメニューを取り入れた食事を提供するよう、これからも工夫していきたいと思います。
 私たち、栄養管理室一同、これからも入院中の患者さんはもちろん、外来に通院されている患者さんにも、栄養の情報を届け、少しでも、楽しんでいただけるように今後も、努力して参りますので、よろしくお願いします。

栄養管理室 主任栄養士 西舘 真理

 

あなたのはがきが、だれかのために

 教育の機会に恵まれない子ども達を支援するため、書き損じ年賀はがきや未使用のはがき、未使用の切手を集めています。届いた書き損じはがきや切手は換金し、読み書きや保健衛生教育、家事支援などの活動に役立てられます。はがき1枚が絵本1冊分、はがき10枚が文字の読み書き授業の1回分の寄付になります。地球は1つ。誰しもが人類の平和と安らぐ生活を望んでいることです。
 しかし、残念ながら今この時も地球のどこかで人と人が争い、血を流し、涙を流し、尊い命を落としています。争いの犠牲となるのは、多くは弱い立場の子ども達です。 先頃、書き損じはがきや切手などが、海外の教育に恵まれない子ども達の支援に役立つことをしりました。子ども達が教育を受けることにより、命の大切さ、人への思いやりや支え合いを学び、大人に育つことが平和に繋がるのではないでしょうか。
 この度、この子ども達の支援に少しでもお役に立てればと思い起こし、ご寄付を募ることといたしました。皆さまのご協力をお願いいたします。
ttr134_23b_03

↑クリックで拡大

○集めている物
・年賀状など書き損じはがき
・未使用はがき(未投函の物)
・切手(未使用、使用済)

○ご寄付方法

・当院外来または地域医療連携室内設置の回収ポストに投函をお願いします。

○問い合わせ先
・療育指導室:髙橋、地域医療連携室:小野・鈴木

 療育指導室長 高橋 忠明

-3-

ttr134_14_03

ttr134_14_07 大後頭孔とは脊髄と脳の移行部が通る頭蓋骨の穴の事です。ヒトは脳をどんどん巨大化させたため、脳と脊髄移行部は相対的に段々頭蓋骨の前方に移行していき、また直立したため下方に向くようになりました。更にヒトは重い脳の入った頭蓋骨と上半身を力学的に出来るだけ負荷が少なくなるよう支えるために頚椎(首の骨)は前弯(全体として前屈み)、胸椎(胸の骨)は後ろ向き、腰椎は少し前向きと複雑な脊柱配列をとるようになりました。
 また骨盤は内蔵を支え、歩行しやすいように左右に広く上下に短く改変されました。ゴリラの四足歩行の際の前肢はナックルウォークと言い、ヒトの乳児期の四足歩行(這い這い)とは全く異なる態様です。

 

ttr134_14_14

↑クリックで拡大
-4-