「月刊ととろ」第153号 web版

ttr14_11ttr14_15 9月5日(月)にいわき市総合保健福祉センターにて地域連携研修会を開催致しました。 病院看護師、 訪問看護師、 施設看護師、 生活支援員、 栄養士、 養護学校教諭などさまざまな職種の皆さま110名に参加して頂きました。重症心身障がい児(者)は言葉によるコミュニケーションが困難で座位保持が難しく、 日常生活でほぼ全面的な支援が必要です。 看護目標は1.基礎疾患、合併症、危険因子より生命を守る。 2.乳児期より老年期まで成長発達レベルを理解し、 成長発達を促進する。 3.機能訓練日常生活の援助を通し、日常生活行動の退行を防止する。 4.成長発達レベルを理解し、障害の程度により様々な療育活動を提供し、生活の質を向上させる。 が上げられます。 今回の研修会は、私たちが日頃行っている重症心身障がい児(者)看護を、ポジショニング、摂食、療育活動を中心にお伝えしました。 また、看護・療育のあり方ばかりでなく当院の役割についてもご理解を頂く機会になりました。高齢者看護にも役立つ研修だったとのうれしい感想も頂きました。ポジショニングについては、もう少し詳しく聞きたいというご意見もあり、アンケートの結果を踏まえて今後も研鑚を重ね、重症心身障がい児(者)の皆様が、安全で楽しい療養生活を送れるよう情報の発信をしてまいります。

はまなす病棟

  
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ジェネリック医薬品について

ttr23_06 ジェネリック医薬品とは、新薬の特許期間が終了した後に発売されるおくすりです。
 この間に多くの患者さんに使用され、 その効き目と安全性が同等であることを生物学的同等性試験※により確認されています。 (※生物学的同等性試験 : 新薬と同じ早さで同じ量の有効成分が体内に吸収されるか確認する試験。)
 また、 ジェネリック医薬品は開発費用が少なくてすむので、 先発医薬品の 2 割から 7 割ほどの低価格で提供できるおくすりです。
 国が定めた医療用医薬品に求められる厳しい品質基準でも承認されており、 法律にしたがって新薬と同様に製造管理や品質管理が厳しくチェックされています。
 そのため、ジェネリック医薬品と新薬には、有効性や安全性に違いはありませんが、最新の製剤技術により、飲みやすさや、 あつかいやすさなど、 さまざまな工夫を加えたものもあります。

ttr23_11 現在、国内でも多数の医薬品メーカーがジェネリック医薬品を製造しており、おくすりの種類も多岐にわたります。
 ジェネリック医薬品を希望している場合は、 かかりつけの医師や薬剤師にジェネリック医薬品を希望していることをお伝えいただき、 特徴やメリットを理解してご活用してください。
薬剤科長 : 小野 幸一

 

研修医からの一言

ttr23_18 はじめまして、いわき市立総合磐城共立病院から神経内科研修に参りました初期研修医2年次の小名木彰史と申します。9月から10月までの1か月間と短い間ですが、いわき病院にお邪魔させていただくことになりました。私は神奈川県横浜市出身で福島県立医科大学を卒業し、縁あって昨年度からいわき市に住み始めました。いわきは暖かくてよいところです。セブンイレブン派としてはセブンが多いのもかなりポイントが高いところです。
 研修では、関院長先生をはじめとした諸先生方から手厚い指導を預かり、非常に充実した研修生活を送らせていただいております。有難いことに、ベテランの先生方から所見の取り方など丁寧に教えていただき、何か処置や検査などがあるとすぐに声を掛けいただいて参加させて頂いていますので、研修環境としては非常に贅沢な場だと思います。普段は神経内科疾患に触れることは少ないですので、この一か月の間に多くのことを吸収し、今後の県内の医療に少しでも貢献できるように精進して参ります。
 短い間ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

初期臨床研修医 : 小名木 彰史

 

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ttr23_watashi  わたしが初めて受け持たせて頂いたのは遷延性意識障害の患者さんでした。
 ご家族の面会がありましたが、 なかなか自分が時間をゆっくりとることができず、家族の想いや状況を把握することや患者さんの状態などを伝えることができていませんでした。 そこで、 ご家族とのコミュニケーションをはかるため交換ノートを始めました。交換ノートには今まで伝えることができなかった患者さんの入院中の様子や変化を記載しました。 また、 ご家族にも面会時なんでも記載してほしいことを伝えました。交換ノートのやりとりのなかで、今後在宅で家族一緒に生活していきたいという希望があることや面会になかなか来られないことを気にしていること、 主介護者となる妻が子供の世話におわれており、 今後への不安があることなど、 今まではみられなかった想いの表出がみられました。 患者さんの娘さん達も面会のたびにかわいらしい絵とともにお手紙を書いてくれ、わたしも楽しくお返事を書くことができました。 面会時にお会いできた際には以前よりもご家族とお話をすることができました。 コミュニケーションの方法はたくさんありますが、それぞれに合った方法で行うことでこんなにも関係性が深まるのだと感じました。 学ばせて頂いたことを今後もいかし患者さんだけでなくご家族の想いも汲み取っていけるようにしていきたいです。
第 3 病棟 看護師 : 八代 梨那

 

平成28年度 第3回地域連携研修会

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いわき病院の移転計画について

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ttr14_06 さて、当院ではパーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症などの神経難病を主な治療対象としていますが、入院加療を要する神経疾患の中で最も患者数が多いのは脳卒中でしょう。脳卒中は急激に症状が出現する脳血管障害の総称であり、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などが含まれます。意識障害、麻痺、しびれなどが主な症状ですが、これら以外に高次脳機能障害と呼ばれる種々の症状を伴うことも少なくありません。人間の大脳皮質においては、運動や感覚(視覚、 聴覚なども含めて)の中枢部分の領域はさほど大きくなく、むしろそれ以外の連合野と呼ばれる部分が全体の2/3 程度を占めています。連合野は感覚や運動の情報を統合して、言語や認知、判断などの精神機能を発現するために大きな役割を担っており、その障害により現れる症状が高次脳機能障害です。例えばあなたが友人と会話をしている場面を想定してみましょう。相手の言葉はあなたの耳から聴神経、聴覚路を経由して側頭葉の聴覚中枢に到達します。しかしこれだけでは単なる音としてしかとらえられません。言語理解を司る連合野の働きにより、はじめて意味のある言葉として理解されるのです。この部位が障害されれば言語の理解が困難となりますし、また発語に関する連合野が障害された場合には、すらすらと言葉を発することができなくなります。これが高次脳機能障害の代表的存在である失語症です。
 
 

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