「月刊ととろ」第144号 web版

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ttr144a_12 皆様、明けましておめでとうございます。昨年は幸い大きな地震こそありませんでしたが、北関東や宮城県などで豪雨の被害があり、また箱根大涌谷や鹿児島県の口永良部島などあちこちで火山が不穏な動きを示すなど、自然災害のニュースが相次ぎました。改めて平成28年が平穏に経過することを願わずにはいられません。
 さて、今年はいわき病院の移転計画がいよいよ目に見える形で現れる一年となるはずです。昨年末までに移転予定地の地権者の方々全員から用地買収に関する同意をいただくことができましたので、今年春頃には正式な売買契約を締結することとなります。今後は土地の造成工事を進めつつ、夏頃に病院本体建築についての入札を行います。順調にいけば来年早々にもくい打ちなどの工事が開始されるはずですので、移転予定地の前を通る機会がありましたら、是非風景の変化に注意していただきたいと思います。
 会議室の窓から塩屋埼灯台方面を眺めると、海岸に沿って新たな堤防が長く延び、その内側に並行して盛り土が造成されつつあるのがわかります。この上を防災道路が走る日もそう遠いことではないでしょう。これで豊間地区の津波災害に対する安全性も格段に向上することが期待されますが、今回のいわき病院の移転は、あくまでその診療特性と将来の見通しについて熟慮した結果に基づくものであることを、地元の方々にも御理解いただきたいと思っています。
 この冬はこれまでのところ比較的暖かな日が続いています。エルニーニョ現象のためでしょうか。しかし例年インフルエンザ流行はこれからが本番ですし、ノロウィルスも大流行が懸念されています。しばらくは気を緩めず、感染症対策に万全を期していきましょう。このところ、他の医療機関からの患者紹介件数も着実に増加しており、当院の知名度が上向いていることを実感しております。今年もまた忙しくなりそうですが、新病院建設に向けての希望を心に抱きつつ、安全安心の医療を心掛けて参りましょう。今年が皆様にとって良い一年となりますことを願っております。

院 長 : 関  晴 朗

 

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平成27年度【功労者表彰】

ttr144b_06 平成27年12月21日に、平成27年度功労者表彰の表彰式が行われました。 功労者表彰は、文化・経営面並びに患者サービス等の向上を図ることを目的として、いわき病院に多大な貢献をした個人、団体を表彰するもので、審査委員会において決定し本年度は下記の方々が受賞されました。
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第3回 いわき病院フォトコンテスト第3回

ttr144b_14 医療サービス向上対策委員会で取り組んでいるフォトコンテストも3回目となりました。
 テーマは特に設けず、風景や人物、動植物など、見る人が「心和む」「癒される」「感動する」作品大歓迎ということで募集をかけたところ、人物部門11点、風景部門16点合計27点の応募がありました。昨年より少なめでしたが、一人一人の思いがこもった作品が集まりました。人物は、子供の可愛らしいショットのものが多く、何気ないけれど日常のかけがえのない一場面が切り取られており、風景部門では、撮る人の感性が表われている作品が多く、技術面での完成度の高さも伺える作品が多くありました。
 殺風景な病院の廊下を写真で飾ることで、足を止めて観る人の心に何か温かいものが感じられたのであれば、幸いです。
 人物部門、風景部門から、投票により1位、2位、3位を選ばせていただき、その人物部門、風景部門から、投票により1位、2位、3位を選ばせていただき、その他として院長特別賞が選ばれました。
 応募して下さった方々、そして投票に参加して下さった方々、有難うございました。
 来年もまた、素晴らしい作品がたくさん飾られることを期待したいと思います。

医療サービス向上対策委員会

【風景部門】
1 位 吉崎 祥吾 作品名「マリンタワーに落雷!!」
2 位 伊藤 早織 作品名「きもちいいなぁ」
3 位 新妻 純子 作品名「ぐでハム」
院長特別賞 桜庭 雄一 作品名「桜並木と爆進するSL」

【人物部門】

1 位 小山 直也 作品名「ぶっちゅ」
2 位 川越 清道 作品名「ぼくはお兄ちゃん」
3 位 矢内 直美 作品名「仲良し二人組」
院長特別賞 東  慶子 作品名「シャチとジャンプ」

 

クリスマスツリーコンテスト

ttr144b_26 12月。外来正面玄関や中央廊下のイルミネーションと共に、今年も外来フロアーにクリスマスツリーを展示しました。
 病院の各部門9部署から、それぞれがアイディアを出し合い、二つと同じものはない、オリジナルなツリーが勢ぞろいしました。
 重症児(者)病棟の患者さんを連れて、素敵だなと思うツリーにシールを貼っていると、外来に来ていた患者さんが、「ツリーが飾られると華やかになっていいね」とか「どれも、甲乙つけがたいね」と話されていました。温かみのある、潤いや安らぎの空間づくりに少しは役立っているのでしょうか。
 ちなみに、今年の各賞は、院長賞・・「五郎丸ツリー」(地域医療連携室・療育指導室) 事務部長賞・・「ピンク♥ピンク♥ピンク」(はまなす病棟) 看護部長賞・・「お友達とクリスマスパーティ♪」(事務部)でした。

療育指導室 主任保育士: 片岡 久美子

 

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院内QCサークル活動発表会

ttr144b_03 平成27年12月4日、院内QCサークル活動発表会が開催されました。当院における、QCサークル活動の取り組みは始まってまだ4年目ですが、6サークルの発表があり、今年の発表は完成度が高く、大変な力作揃いでした。
どのチームにも共通して言えることは、“何とかしようという強い気持ち”と“全員の協力” の下にまとめ上げられた内容が多かったこと。 また発表内容も深く掘り下げられ、理路整然としたデータのまとめ上げ方が大変すばらしく、 結果の発表にも様々な工夫が見られたことです。
 QC的問題解決法については皆さん大分コツをつかんでおり、発表内容は、経営改善と業務過程の評価検討の、二つに分かれていたかと思います。
 どの発表も素晴らしく、採点が大変で審査員の方々も苦労したようです。
審査の結果 最優秀賞は、第1病棟  サークル名;入浴体制の改善 、 優秀賞 指導部サークル名 ; たくさんあそばせ隊、 努力賞 はまぎく病棟  サークル名 ; コストへらし隊、努力賞 リハビリテーション科  サークル名 ; おもらしなくし隊でした。努力賞は同点の二サークルが選ばれ、表彰式は忘年会で盛大に行われました。
 QC活動の中で、患者の満足度を高めることと同時に、各人の気づきや、意識の変化が起こっており、プロセスの解決と同時に、各自の向上にも結び付いているように感じられました。
 今年は、ムダ、ムラ、ムリ等気がついたことや気になることをどんどんメモし、PDCAを利用していけば、きっと楽しくQC活動ができるものと考えます。

臨床研究部長: 鈴木 栄

 

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ttr144b_21 10数年前、私の看護師としてのスタートは腎臓内科病棟でした。
 そこで出会った患者T.Mさん、78歳は慢性腎不全で入退院を繰り返し、透析導入となりました。ほぼ寝たきりのTさんは妻Uさんと二人暮らしでした。そんな中、Tさんは血液透析にするか、腹膜透析にするかの選択を迫られる時期がありました。Tさん夫妻は腹膜透析を選択し、Uさんは「家で出来るなら腹膜透析やるわ、お姉ちゃん達にやり方教えてもらうよー」と、看護師のことをお姉ちゃんと呼び、明るく活気ある方でした。腹部にチューブを埋め込む手術が終わり、在宅に向けての指導が始まりました。Uさんは高度難聴がありました。会話が一方通行とならないように、ジェスチャーやカタカナで表記したりして説明していきました。高齢ではありましたが、毎日毎日同じ指導を繰り返すことで、3ヶ月を過ぎた頃にUさんも自信がつき、訪問看護・介護調整を経て退院が決まりました。
 退院の日、入院当初はほとんど笑顔がなかったTさんと、毎日病院に通い手技を覚えたUさん二人が笑顔となり、看護師にハイタッチをして手を振り自宅に帰られた時の二人の笑顔は、新人の私の力となりました。それから数年経ち、偶然にUさんと再開することがありました。当時と変わらず真っ赤な口紅ですぐに分かりました。
 『○○病院で腹膜透析やりましたね~、その時の看護師・・・・』と言うと、私の手を握り、とても喜んでくれました。希望通り在宅療養でき、最後を見送ることが出来たこと、たくさんの方々に支援してもらったことなどを、話してくださいました。別れ際に『お姉ちゃんも元気でね~』と、あの笑顔を見せてくれました。
 超高齢化社会を迎えた今日、老老介護は増加の一途を辿っています。悲しいニュースも耳にします。一人で介護を背負い込まないで、頑張りすぎないで悩みがあれば他の人と共有できることが重要であり、私も日々、相談しやすい環境を作り、信頼関係を築いていきたいと思います。

第1病棟 看護師 : 木下 道子
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 A図はヒトの発達過程を他の動物と対比し、それと脳の発達を連動させたものです。ヒトはお母さんのお腹の中にいるとき(胎児期)には鰓(エラ)もありますし、水かきも持っております。いわば魚や両生類の過程を経てからオギャーとこの世に生まれてくるのです。出生後3ヶ月までは鰐(ワニ)と同じ程度の原始的脳しか持っていず、這い這いするようになってようやくイヌ、ネコ程度の脳に成長いたします。更に直立二足歩行をするようになってヒトはようやくヒトになります。日常的に直立二足歩行をするようになってから脳、特に大脳新皮質と呼ばれる脳が急速に発達いたします。この部は思考、精密な運動、人間性、本能的行為を抑制し社会的適応能力を司る部であり直立二足歩行の開始によって、生下時300mlしかなかった脳は大体9~10歳で大人と同じく1300~1400mlに成長するのです。この一連の過程を’’個体発生は系統発生を繰り返す’’と言うのです。

 

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