「月刊ととろ」第142号 web版

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ttr16_09 前夜の天気祭りが中途半端だったのがいけなかったのでしょうか、当日の朝は雨降りでした。これは屋内で行うしかないと思い込み、必ず実行委員長の日頃の行いのせいだと周りから攻め立てられるだろうと覚悟しておりました。
 朝8時、運営委員により外での開催に決定しました。外で出来て良かったという思いと、途中雨が降りそうな気配に不安を覚えながら準備にあたりました。
 今年も大勢の社会人や高校生と職員のボランティアのご支援を頂いての開催です。毎年地域の皆様の支えに力強さと感謝の気持ちが膨らんで感動を覚えます。本当に有り難うございます。
 当院は大きな病院とはいえませんが、周りの力を頼ってばかりもいられません。変則勤務や担当業務に追われるなど難しい点もありますが、全職員が結集し役割分担をして準備にあたるなど、全員参加型でなければこのような大きなイベントは成り立ちません。計画にはまだまだ至らぬ点も多々あるかと思いますが、全職員が一つになってやりこなす意義は大きく、病院の活気を高めることにもなり、そのことで患者さんに元気と安らぎをもたらすものと思っております。
 今後も楽しいイベントとして更に充実した内容になりますよう努力して参りますので、地域の皆様の変わらぬご支援をお願いいたします。
 秋まつりの詳細は次ページをご覧下さい。
秋まつり実行委員長 : 髙橋 忠明

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25_12今年第8回を迎えた秋まつり。前夜から雨降りで、当日の朝もすっきりしない空模様でしたが、昨年同様、戸外で開催することが出来ました。
日程は、例年より2週間ほど遅い10月17日(土)。
実行委員を中心に、病院行事の一大イベントを成功させるべく、準備にあたりました。
それでは、今年のおまつりは、どんな様子だったのか、ご紹介致しましょう。

 
関院長による開会宣言でおまつりがスタートです。
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次に、来賓による挨拶をいただき、招待者の紹介、ボランティアの紹介を行い、開会セレモニーは終了です。
いよいよ、出し物の始まりです。
「一打の会」の和太鼓演舞。だんだん気持ちが盛り上がってきました。
そして今年は、重症児(者)病棟ではお神輿を製作し、まつりの成功を祈りながら、患者代表とそのご家族とで、会場を「わっしょい」のかけ声で練り歩きました。

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そして、本日2つ目のスペシャルゲスト、ご当地アイドル「アイくるガールズ」の登場です。若さ溢れるアイドルの歌とダンスに、とくに男性のみなさんの鼻の下が伸びきっていたようです・・・・・

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午後は、小名浜高校吹奏楽部による演奏会から始まり、平窪伝統芸能クラブによる子どもじゃんがら、Huai wai Fula ohanaさんによるフラダンスと続きました。

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今年の出し物は、いずれも地元の方々によるもので、いわきならではの内容になっていたと思います。みなさん本当にありがとうござました。
また、出し物の他には、出店や遊びのコーナー、バザーの開店もあり、買い物なども楽しむことが出来ました。本物と見間違うほどよく出来た手作りの自動販売機は今年も好評でした。

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最後は、「翼をください」を歌いながら会場の皆が握手を交わし、鈴木臨床研究部長の講評&閉会の挨拶で幕を閉じました。
今年も、この秋まつりを通して沢山の出会いと、感動と、感謝と、すてきな思い出がひとりひとりの心の中に残されたのではないでしょうか。
秋まつりに関わって下さった皆様にもう一度「ありがとう」。
療育指導室 主任保育士:片岡 久美子

 

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第69 回国立病院総合医学会に参加して

4_03 平成27年10月2日から3日まで、第69回国立病院総合医学会が開催されました。 今回のテーマは「 地域で作る明日の医療 ~まいにちから、まんいちまで~ 」で、時計台、雪祭り、明治以降の開拓時代の雰囲気を今に残す北海道庁の赤煉瓦の建物などで世界的にも有名な札幌市で開催されました。
 学会のメイン会場は、雪祭りが行われる” 大通公園“に面したロイトン札幌で、隣接するさっぽろ芸術文化の館や札幌市教育文化会館においても、展示や発表が行われ当院からは、5題の発表がありました。
 では、演者の方々を紹介致します。
 シンポジウムでは、樋□ 雄一郎言語聴覚士が「よりよい栄養管理を行うために -言語聴覚士の視点から-」を発表。座長は、釜石病院院長の土肥先生で、軽快で絶妙なトークは、会場を巻き込み大変な盛り上がりでした。
 また、ポスターセッションでは、鈴木 栄臨床研究部長が「体成分計lNBODYを用いた生活習慣病患者の検討」 、池上 静男専門職が「神経難病病棟のテレビの設置について」松本 祐耶栄養士が「集団栄養指導の参加者増加への取り組みについて」馬目 明子看護師が 「慢性期神経難病患者への思い -告知後2年以上経過しADLが変化している患者へインタビューを通して-」の4つの演題が発表され、いずれも発表後には質問と活発な討議があり発表に対する会場の関心の高さが肌で感じられました。
 熱気あふれる発表が多く、積極的に質疑応答がなされ、内容のレベルとそれに対する関心の高さを感じました。ただ当院から、ベストポスター賞がなかったことは、残念で今後の課題と感じました。
 今学会は、時ならぬ台風通過後の低気圧の影響で、航空機の一部が欠航になるなどハプニングもありましたが、発表を終え全員無事に、帰還できたことは大変良かったと考えております。ほっと胸をなで下ろした次第です。
 来年は、青々とした美ら海が広がる沖縄で開催とのこと、さらにすばらしい発表が、多数生まれるものと期待しております。
臨床研究部長 : 鈴木 栄

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25_06 30年前のことです。看護師として初めて就職した先は内科病棟でした。当時は「看護師です」などとても言えない頼りない存在で、先輩ナースの後を必死でついて歩くひよっこでした。ひとりで患者さんの病室に入れば、資格付きの看護師となった責任の重圧で緊張し、満足に言葉もかけられず体温と脈拍、血圧を測定するだけで精一杯でした。
 50歳後半の男性、Aさんが肺がんのため入院していました。残念ながら外科的にも内科的にも治療の効果は期待できず、個室で酸素吸入しながら最期を迎える末期の段階でした。告知はしていませんでしたが薄々感じ取っていたのだと思います。医師や看護師に病名やこの先のことについて聞いてくることはありませんでした。身近なご家族がなく仕事一筋で生きてこられ、とても寡黙な方でした。明らかに苦しいはずなのに「苦しいですか?」と尋ねても、目を閉じたまま「大丈夫」と答え、とても我慢強い方でした。ひよっこの私でも何かできることはないかと言葉をかけても「大丈夫」と自分から要望することはほとんどありませんでした。私は自分の無力さを感じながら先輩ナースと一緒にAさんの体力を消耗させないように体を拭いたり足を洗ったりすることしかできませんでした。身動きがとれなくなった状況でも何も訴えずに耐え忍んでいるAさんの姿を見て、自分自身が辛くなってしまいました。Aさんの目の前にいる私はAさん以上に暗く悲痛な表情をしていたと思います。それとは正反対に当時の看護師長はとても元気で話が上手な方でした。病室を巡っているとよく笑い声が聞こえてきて、新人で余裕のない私は、どんな状況でも患者さんを笑顔にする看護師長のワザを魔法のように感じていました(私の中では魔女師長とあだ名をつけていました(笑))。ある日、Aさんの病室から看護師長の笑い声が聞こえてきました。そして病室から出てきたと思ったら勢いよく「みんなー。Aさんを面会室に連れていくよ。Aさん煙草吸いたいそうよ」と声をあげました。私を含め4人ぐらいの看護師が何のためらいもなくすぐに反応し、当時の喫煙室兼面会室に酸素を外しベッドごと移動しました。バッグの奥底につぶれて隠されていた煙草を痩せ細った手をふるわせて一服吸われました。吸い込む力はほとんどなかったのですが「あー。うまい。」と一言発し、穏やかな笑みをみせてくれました。私たちも笑顔になり「あーうまい。」と口をそろえて声を出しました。Aさんと共感し合えた一瞬でした。すぐに病室に戻り酸素吸入を再開しました。その後のAさんは呼吸困難がある中でも「いやーうまかった」と繰り返し、とても穏やかでした。
25_19 Aさんの最後の願いは煙草だったそうです。看護師長は温かい笑顔で寡黙なAさんからあっさりと聞き出したのです。唐突で常識から外れたことだったかもしれません。しかし、Aさんの限られた時間を限りなく充実した時間にするお手伝いができたと感じています。まもなく安らかに最期を迎えました。闘病・療養生活の中でも「かけがえのない時間」を大切にすること(余談ですが最近若者の中で「リア充」とかの俗語が流行していますね)を学んだ私の出発点でした。
第3 病棟看護師長 : 山田 則子

 

新任者自己紹介

 10 月から、第三病棟に配属になりました上遠野邦子です。
 神経難病は初めての経験であり戸惑うことも多い中、スタッフの皆様の細やかな配慮に日々感謝しております。一日でも早く専門的な技術・知識を習得し、チームの一員として貢献したいと思います。趣味は芸術鑑賞です。20 年間続けていた書道を再開できる日と、2 人の子供の成長を希望に頑張りますのでよろしくお願いします。

第3病棟 看護師 上遠野 邦子

 

 10月1日よりはまぎく病棟へ配属となりました愛川明日香です。
 重症心身障がい児(者) 病棟で働くのは初めてなので戸惑うこともありましたが、徐々に患者さんとの関わりが楽しくなってきました。初めてのことばかりでスタッフの方々には何かとご迷惑をおかけするかと思いますが、精一杯頑張りますのでよろしくお願いいたします。
はまぎく病棟 看護師 愛川 明日香

 

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1 .無意識で遂行される自動的プロセス
歩行時のリズミカルな四肢の運動や姿勢制御などは第10回で述べたように脳幹と脊髄において四肢や眼、鼻などから得られた感覚系と四肢の筋・骨格運動系の統合がなされて遂行されます。ここまでは爬虫類の段階です。

2.捕食、逃走、生殖などの情動的、本能的プロセス
歩行には獲物を捕ら食べる、あるいは到底勝てそうもない強敵から個体を保存するために逃げる、あるいは種の保存と言う最低限欲求のために異性に近付くなどという側面もあります。ここまではイヌ、ネコなど哺乳類の発達段階で、大脳辺縁系と呼ばれる原始的大脳や視床下部が脳幹・脊髄をコントロールいたします。

3.正確な統御を必要とする随意的プロセス
同じ哺乳類でもネズミは集団で海に飛び込んだり、イルカは集団で浜辺に乗り上げたりしますが、人間は個体維持を危機に追い込む、そのような行為は基本的に行いません。それは大脳皮質における正確な感覚情報分析と、外界からもたらされた情報の自分にとっての意義づけと、その分析による行動様式の選択と正確な遂行と、実行した際のフィードバックに基づく微細な手直しによるもので、歩行の開始と変更、終了はこの大脳皮質の制御によってなされます。この過程こそ大脳が大きく発達した人類のみの特有なプロセスです。
 
 

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